アケルナルとは何か?【宇宙用語をわかりやすく簡単に】

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「アケルナル」とは
何を意味するのかをご存知でしょうか?

 

どんな星のことを示すのか、
「アケルナル」という宇宙用語をわかりやすく簡単に解説していきます。

 

アケルナルとは何か?

アケルナル(Achernar)は
南の地平線へと長く延びる冬の星座の
エリダヌス座に存在する1等星、
エリダヌス座α(アルファ)星の固有名のことを指します。

 

エリダヌス座の南端に位置し、
全天21ある1等星の中では
10番目に明るい恒星とされ、
実視等級は0.47とされています。

 

 

そして、
アケルナルは
2つの恒星から成る連星であり、
主星はエリダヌス座α星A、
伴星はエリダヌス座α星Bと呼ばれています。

 

 

ちなみに辞書によると、
「アケルナル」については次のように記されています。

アケルナルはエリダヌス座のα (アルファ) 星。
「川の終わり」を意味するアラビア語に由来する。
明るさは0.5等で、距離140光年。
10月中旬に南中するが、
日本では鹿児島以南から南の地平線近くに見られる。

 

アケルナルの名前の由来とは?

アケルナル(Achernar)の名前は
アラビア語で「河の果て」を意味する
「آخر النهر ākhir an-nahr(アーヒル・アン=ナハル)」に由来します。

 

これは
アケルナルがエリダヌス座の南端にあり、
オリオン座の西から始まるエリダヌス川が
蛇行しながら南へと流れ、
アケルナルで終わるように見立てられたことから名付けられました。

 

 

しかし、
中世までエリダヌス座の本来の南端は
θ星(アカマル)であったとされています。

「アカマル(Acamar)」は
アラビア語で「川の果て」を意味する
「アーヒル・アン=ナフル(ākhir al-nahr)」に由来したものでした。

その後、
ルネサンス期になると
エリダヌス座が南に拡張された際に
「川の果て」も南へ移動します。

 

そして、
現在のα星が新たに「川の果て」となり
アカマル(Acamar)と同じ
「ākhir al-nahr」の音に由来する
「アケルナル(Achernar)」と呼ばれるようになりました。

 

2016年6月30日には
アケルナル(Achernar)を
エリダヌス座α(アルファ)星の固有名として正式に承認されました。

 

アケルナルの歴史

アケルナルは全天21ある1等星の中で
西洋の観測記録の最後に登場する恒星です。

 

これは地球の歳差運動により、
紀元前3400年頃のアケルナルは天の南極の近くにありました。

そのため、
古代ギリシャ人が唯一知らなかった1等星だと言われています。

 

 

アケルナルが観測されるようになったのは
西暦1600年頃で、
初めてアケルナルを星表に記載したのが
ヨハン・バイエルが作成した「ウラノメトリア」です。

 

現在のアケルナルは
南半球で青白い輝きを放ち、
オーストラリアのシドニーでは年中沈まない「周極星」となっています。

 

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