土星の衛星「エンケラドゥス」とは?【簡単にわかりやすく解説】
土星の衛星「エンケラドゥス」とは、どんな衛星なのか?
土星の衛星「エンケラドゥス」について
なるべくわかりやすく解説していきます。
土星の衛星「エンケラドゥス」とは?【エンケラドゥスの概要】
土星は太陽系の中では2番目に大きな惑星で、
その周りを公転する衛星は2009年までに64個確認されています。
「エンケラドゥス」はその中のひとつで土星の第2衛星です。
直径はおよそ500kmで
土星の衛星の中では6番目に大きく、
土星から約24万kmのところに位置し公転周期は33時間です。
太陽系の中で最も白い星とされており
反射率が極めて高く、
表面は比較的新しい氷で覆われています。
見かけは11.8等級と明るさが暗く、
また土星とその環に近いため
小さい望遠鏡では地球から観測することは難しいでしょう。
- 名称:エンケラドゥス (Saturn II Enceladus)
- 別名:Saturn II
- 分類:土星の衛星(規則衛星)
- 平均直径:直径498 km
土星の衛星「エンケラドゥス」は、いつ、誰が発見した?
1789年8月28日、
エンケラドゥスはイギリスの天文学者である
ウィリアム・ハーシェルによって発見されました。
発見時の観測には
当時世界最大の望遠鏡である
1.2 メートル口径の望遠鏡が使用されました。
土星の衛星「エンケラドゥス」の名前の由来
「エンケラドゥス」の名は
発見から58年後の1847年、
発見者のウィリアム・ハーシェルの息子、
ジョン・ハーシェルが命名しました。
ギリシア神話に登場する
ギガース族の1人エンケラドスにちなんで名付けられました。
土星の衛星「エンケラドゥス」に宇宙人がいる可能性あり?
エンケラドゥスには、
生命に必要とされる以下の3つの要素がすべて揃っています。
- 水
- 有機物
- 熱源
そのため、
地球外生命が存在する可能性のある有力候補地に挙げられています。
その様子がわかってきたのが2005年以降で、
土星探査機カッシーニによって
南極領域から水蒸気を含んだ噴出物を観測しました。
エンケラドスには間欠泉があり、
表面を覆う氷の殻の割れ目から
宇宙空間に向けて海水を噴き出していたのです。
その海水には
水、塩、二酸化ケイ素、
炭素を含む化合物が含まれ、
さらに海底の熱水噴出孔には
熱とエネルギーを供給していることがわかりました。
地球の深海底の熱水活動は
生命誕生の場の1つと言われているため、
エンケラドゥスにも微生物が生息する可能性が高くなり注目されています。
これまで太陽系の中で
地球外生命が見つかる可能性が最も高いのは
木星の衛星「エウロパ」とされてきましたが
エンケラドゥスから見つかる日がくるかもしれません。