天王星の衛星「アリエル」とは?【簡単にわかりやすく解説】
天王星の衛星「アリエル」とは、どんな衛星なのか?
天王星の衛星「アリエル」について
なるべくわかりやすく解説していきます。
天王星の衛星「アリエル」とは?【アリエルの概要】
天王星には27個の衛星が存在し、
その全てが命名されています。
アリエルは天王星の第1衛星で、
天王星の5大衛星と呼ばれる中の1つでもあります。
天王星の5大衛星は次の5つが挙げられます。
- アリエル
- ウンブリエル
- タイタニア
- オベロン
- ミランダ
アリエルはこの中で4番目に大きく、
直径はおよそ1158㎞です。
天王星からは2番目に近い軌道を公転し、
その距離は約19万kmあります。
衛星としては14.4等級と比較的明るいです。
特徴としては
長くつながった渓谷のような
筋模様が刻まれており、
大きなクレーターが多く見られないため滑らかな表面しています。
組成は氷とケイ酸塩質の岩石、
固体のメタンからできていると考えられ、
地形は新しくできたほうだとされています。
また、
アリエルの表面には
赤外線分光観測によって
他のどの天王星の衛星よりも
強い二酸化炭素の特徴がみられます。
この二酸化炭素の起源はわかっていませんが、
内部からの二酸化炭素の流出は
過去の地質学的な活動と関連していると考えられています。
- 名称:アリエル (Uranus I Ariel)
- 別名:Uranus I
- 分類:天王星の衛星
- 平均直径:1157.8 ± 1.2(㎞)
天王星の衛星「アリエル」は、いつ、誰が発見した?
アリエルは1851年10月24日に
イギリスの天文学者である
ウィリアム・ラッセルが
地上からの観測によって発見されました。
このとき、
同じく天王星の衛星「ウンブリエル」も共に発見されています。
また、
天皇星の衛星を発見する前には
1848年に
海王星の衛星「トリトン」や
土星の衛星「ヒペリオン」も
ウィリアム・ラッセルが発見しています。
天王星の衛星「アリエル」の名前の由来
天王星の衛星の名前は
イギリスの劇作家
「ウィリアム・シェークスピア」か、
イギリスの詩人
「アレキサンダー・ポープ」の作品に登場する人物から命名されています。
「アリエル」の名は
シェークスピアの戯曲
「テンペスト」に登場する空気の精霊にちなんで名付けられました。
天王星の衛星「アリエル」の豆知識
天王星の衛星「アリエル」は
14.4等級と冥王星に等しいほどの明るさを持っています。
冥王星は30 cm 口径の望遠鏡を用いれば
観測することができますが、
アリエルは天王星の近くに存在するため、
40 cm 口径の望遠鏡を用いても
天王星の明るさによって観測することが難しいとされています。
そのため、
アリエルを観測してみたい場合には
50cm以上の口径の望遠鏡を使用してみましょう。