木星の衛星「ガニメデ」とは?【簡単にわかりやすく解説】
木星の衛星「ガニメデ」とは、どんな衛星なのか?
木星の衛星「ガニメデ」について
なるべくわかりやすく解説していきます。
木星の衛星「ガニメデ」とは?【ガニメデの概要】
2018年10月現在では
木星にある衛星の総数は79個確認されています。
ガニメデはその中のひとつで木星の第3衛星です。
太陽系に存在する衛星の中では最も大きく、
直径5,262.4㎞と惑星である水星よりも大きいです。
ガニメデの表面には
クレーターに覆われた暗く古い地域と、
溝や尾根のある明るく新しい地域に分かれています。
平均して4.6等級と比較的明るい衛星なため、
双眼鏡でも観察することができます。
木星の内側から7番目の軌道を回っており、
公転周期は7.155日です。
同じく木星の衛星である
「イオ」と「エパウロ」と軌道共鳴の状態にあります。
※軌道共鳴とは2つの天体が
互いに規則的周期的に重力を及ぼし合うことで
両者の公転周期が簡単な整数比になる現象のことをいいます。
この3つの木星の衛星は、
太陽系で唯一の「ラプラス共鳴」と呼ばれる特殊な関係で成り立っています。
- 名称:ガニメデ (Jupiter III Ganymede)
- 別名:Jupiter III/J 3
- 分類:木星の衛星
- 平均直径:5,262.4km
木星の衛星「ガニメデ」は、いつ、誰が発見した?
ガニメデは1610年1月7日に
イタリアの天文学者であるガリレオ・ガリレイによって発見されました。
同じときに以下の木星の衛星も発見しています。
- イオ
- エウロパ
- カリスト
そして、
「ガニメデ」を含めたこれら4つを合わせて「ガリレオ衛星」と呼びます。
木星の衛星「ガニメデ」の名前の由来
「ガニメデ」の名前の由来は
ギリシア神話に登場する美少年として有名な
イーリオスの王子「ガニュメーデース」のラテン語形「ガニメデ」に因んで命名されました。
この名はガリレイが名付けたのではなく、
ガリレイと同時期に
ガリレオ衛星を発見したとされる
シモン・マリウスによって命名されています。
木星の衛星「ガニメデ」に宇宙人がいる可能性あり?
1973年、
世界初の木星探査機パイオニア10号によって
ガニメデの近接観測が行われました。
その後もパイオニア11号、ボイジャー1号、
ボイジャー2号と何度も近接観測が行われています。
2015年3月にはNASAの
ハブル宇宙望遠鏡を使ったオーロラ観測により
ガニメデの厚い氷層の下には
広大な海(塩水)が存在することを発表しました。
その研究結果によると
ガニメデの海の容積は地球の海よりも大きいと推測されています。
生命の維持に必須条件である
水が存在するということは
ガニメデには地球外生命が存在する可能性があります。
今後も注目される衛星のひとつで、
近い将来何らかの生命の発見があるかもしれません。