けんびきょう座ってどんな星座?【神話も紹介】
けんびきょう座ってどんな星座?
この記事では
けんびきょう座がどういう星なのか、
また神話についても
詳しく紹介していきます。
けんびきょう座ってどんな星座?【けんびきょう座の概要】
けんびきょう座は
南天の星座のひとつで秋頃を見頃としています。
1756年頃にフランスの天文学者
ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって
設定された新しい星座です。
5等星以下からできる暗い星座であるため、
肉眼で探し出すのが困難な上に
星座絵の姿をイメージすることも難しいでしょう。
けんびきょう座の探し方は
やぎ座を頼りに探し出すと見つけやすいです。
やぎ座の逆三角形の
南よりの頂点にあるω(オメガ)星と
インディアン座α(アルファ)星との間が
けんびきょう座のおおよその位置です。
しかし、
けんびきょう座は
南の空の低いところにあるため、
見える期間や時間はあまり長くはありません。
- 名称:けんびきょう
- 学名:Microscopium
- 略 符:Mic
- 概略位置 :赤経・20h50m / 赤緯・-37°
- 概略面積 : 210平方度
- 20時南中:9月30日
- 南中高度: 約18°
- 主な季節:秋
- 肉眼星数:約40個
- 設定者:ラカイユ
けんびきょう座を構成する星について
けんびきょう座の中には
これといって特徴ある星や明るい星は存在しません。
もっとも明るい星で
4.7等星のけんびきょう座γ(ガンマ)星があります。
けんびきょう座γ(ガンマ)星
けんびきょう座γ(ガンマ)星は黄色巨星で、
恒星が未だに進化している
レッドクランプ段階であると考えられています。
また、
おおぐま座運動星団の一員ではないか
と言われている星でもあります。
約380万年前には
太陽からわずか6光年の位置にあり、
この頃は現在シリウスよりも明るい
-3等級はあったと推測されています。
けんびきょう座は18世紀半ばに
いて座とみなみのうお座の間に作られた
新しい星座であるため、
けんびきょう座γ(ガンマ)星には
みなみのうお座1番星とは別の星座として
フラムスティード番号が付けられています。
けんびきょう座の神話について
けんびきょう座は18世紀半ばに
ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって
設定された新しい星座であるため、
神話や伝説などは伝わっていません。
元々はみなみのうお座で、
その一部を切り取って作られたため
みなみのうお座2番星や
みなみのうお座3番星が
現在けんびきょう座に属しています。
ラカイユが描いた顕微鏡は
現在のものとは形が随分と異なっており、
今でこそ顕微鏡は珍しくないものの
当時は実用化され始めたばかりで文明の利器でした。
そんな当時の
顕微鏡の華々しいイメージとは裏腹に、
どんな星座案内書にも
「低い上に見るべき天体もない」
「顕微鏡を想像するのは難しい」
「暗い星ばかり」などと書かれ、
目印になる星列も乏しい星座として認知されていました。