土星の衛星「パンドラ」とは?【簡単にわかりやすく解説】
土星の衛星「パンドラ」とは、どんな衛星なのか?
土星の衛星「パンドラ」について
なるべくわかりやすく解説していきます。
土星の衛星「パンドラ」とは?【パンドラの概要】
土星は少なくとも62個の衛星を持ち、
そのうち53個には正式な名称がつけられています。
「パンドラ」はそのうちのひとつで土星の第17衛星です。
パンドラの表面には
尾根や溝があるといった特徴や
直径 30 kmほどのクレーターを2つ持ちます。
クレーターの大部分は浅くできているため、
これは細微な氷の塵に覆われているためだと考えられています。
また、
他の多くの土星の衛星と同様に
パンドラの自転周期と公転周期は等しくなっています。
これは土星からの潮汐力があるためで、
自己を球形に保つほどは
重力が大きくないため歪な楕円体の形をしています。
- 名称:パンドラ(Pandora)
- 別名: Saturn XVII Pandora
- 分類:土星の衛星
- 軌道長半径 (a):141,720 ± 10 km
土星の衛星「パンドラ」は、いつ、誰が発見した?
土星の衛星「パンドラ」は
1980年10月に初めて発見されました。
1977年に打ち上げられた
NASAの無人宇宙探査機ボイジャー1号が
撮影し受信された画像の中から
S・A・コリンズが発見しました。
このとき、
S/1980 S 27 という仮符号が与えられています。
また同時に
土星の衛星「プロメテウス」も発見されています。
土星の衛星「パンドラ」の名前の由来
土星の衛星「パンドラ」は
発見されてから6年後の1986年に命名されました。
これはギリシア神話に登場する
「パンドラ」という女性にちなんで名付けられたものです。
また、
「Saturn XVII」 という確定番号も与えられました。
※Saturn(サターン)とは英語で土星を意味します。
ギリシャ神話「パンドラの箱」のストーリー
土星の第17衛星に名づけられた「パンドラ」は
ギリシャ神話の物語で絶世の美女と称賛される女性です。
パンドラは大神ゼウスが
ヘファイストスに命じて作らせた最初の女性です。
作らせた理由には
天上の火を盗み人類に火を与えてしまった
プロメテウスの罪を罰するためにです。
プロメテウスの弟エピメテウスは
ゼウスから贈られたパンドラを妻として迎えます。
このとき、
神々からの土産として
1個の壺を持たされていたパンドラですが、
神々から決して中を見てはいけない
と忠告されていたものの好奇心から壺を開けてしまいます。
すると壺の中に詰まっていた
世界中の災いをまき散らしてしまい
人類に苦しみを与える原因を作ったと言われています。
パンドラが壺の蓋を閉めたときには
壺の中に希望だけが残ったと伝えられています。
これが有名な「パンドラの箱」というお話です。