おひつじ座ってどんな星座?【神話も紹介】
おひつじ座ってどんな星座?
この記事では
おひつじ座がどういう星なのか、
また神話についても
詳しく紹介していきます。
おひつじ座ってどんな星座?【おひつじ座の概要】
おひつじ座は
黄道12星座の最初の星座です。
また、プトレマイオス48星座のひとつでもあります。
9月上旬の宵頃から10月下旬の深夜に
天頂付近で輝く星ですが、
あまり目立つ星座ではありません。
おひつじ座の見つけ方としては
さんかく座とくじら座の間に位置し、
さんかく座は形が整っている星座であるため
比較的見つけやすく目印となります。
- 名称:おひつじ
- 学名:Aries
- 略 符:Ari
- 概略位置 :赤経・2h30m / 赤緯・+20°
- 概略面積 :441平方度
- 20時南中:12月25日
- 南中高度:約75°
- 主な季節:秋
- 肉眼星数:約80個
- 設定者:プトレマイオス
おひつじ座を構成する星について
おひつじ座にはいくつかの銀河がありますが
全体的に明るい星が少ないため、
見えづらい星と言われています。
しかし、
おひつじ座にも2等星がひとつあり
それがおひつじ座α(アルファ)星です。
おひつじ座α(アルファ)星
おひつじ座α(アルファ)星は
おひつじ座で一番明るい2等星です。
固有名はハマル (Hamal)で
アラビア語で「羊」を表すal-ḥamal に由来しています。
羊の頭という意味の
راس حمل (rās al-ħamal)と呼ばれていたこともありました。
ハマル (Hamal)が
おひつじ座α(アルファ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年7月20日です。
おひつじ座の神話について
おひつじ座はギリシャ神話に登場する
黄金の毛をもつ羊がモデルになっています。
この羊というのが
ヘルメスが大神ゼウスから預けられていた羊で
黄金の毛をもつだけではなく、
人の言葉を話すことができたり、
空を飛ぶことができる羊であったと伝えられています。
この物語に登場する
テッサリア王アイオロスの息子アタマスには
雲の精霊ネペレーという妃がいましたが、
ネペレーは訳あってアタマスのもとを去っていました。
その後、
テーバイ王の娘であるイノーが妃となり
やがてふたりのこどもが誕生するのですが、
前の妃ネペレーとの間にも
プリクソスという青年とヘレという娘のふたりの子どもがいました。
イノーは自分の子どもたちが可愛く、
プリクソスとヘレをいつも邪魔者にしていました。
ある時、
イノーは農民たちを騙して
畑にまく種を火であぶらせて
芽が出ないようにさせてしまいます。
案の定、
作物に芽が出ることはなく大凶作となり
人々は飢え苦しみます。
アタマスはこれに困ってしまい、
大神ゼウスに神託を伺おうとします。
しかし、
ここでもイノーは神官たちを騙し、
プリクソスを生贄に捧げなければならないと告げさせます。
このことを知ったネペレーは
イノーの計画であることを突き止め、
プリクソスとヘレを
黄金の羊に乗せて遠くへと逃がします。
羊は大空へと舞い上がり、
イノーの手からは逃れることができました。
しかし、
しばらく飛んでいるうちに
ヘレは思わず地上を眺めてしまい
あまりの高さに目がくらんで
羊の背中から落ちてしまいます。
ヘレの事故に悲しむプリクソスですが、
羊はプリクソスを慰めてさらに遠くへ飛び続けます。
やがて、
コルキスの国にたどり着き、
コルキス王のアイアーテスは
プリクソスを温かく迎え入れます。
その後、
プリクソスは王女カルキオぺーと結婚し、
幸せに暮らしました。
そして羊が亡くなった後、
プリクソスはその黄金の毛皮を国の宝とし
一本のかしの木に吊るして
眠ることのない竜に守らせたと言い伝えられています。