ほ座ってどんな星座?【神話も紹介】
ほ座ってどんな星座?
この記事では
ほ座がどういう星なのか、
また神話についても
詳しく紹介していきます。
ほ座ってどんな星座?【ほ座の概要】
ほ座は船の「帆」を描いたもので、
もともとは「アルゴ座(アルゴ船座)」として設定されていた星座です。
アルゴ座(アルゴ船座)の
全体像が大きすぎたため、
ニコラ・ルイ・ド・ラカイユによって
以下の4つに分けられるようになりました。
- ほ座
- りゅうこつ座
- とも座
- らしんばん座
ほ座は南半球の星座で、
日本では四国より南の地域であれば
2月~5月の約4ヵ月間に全体を見ることができます。
少し歪んだ形の大きな六角形の星の並びが特徴的です。
- 名称:ほ
- 学名:Vela
- 略 符:Vel
- 概略位置 :赤経・9h30m / 赤緯・-45°
- 概略面積 :500平方度
- 20時南中: 4月10日
- 南中高度:約8°
- 主な季節:南天
- 肉眼星数:約200個
- 設定者:ラカイユ
ほ座を構成する星について
ほ座を構成する星は2等星がいくつかあり、
星団や星雲もあります。
明るい恒星には
α星やβ星が付けられることが多いですが、
ほ座にはα星やβ星がありません。
2等星の恒星は以下の4つがあります。
- ほ座γ(ガンマ)星
- ほ座δ(デルタ)星
- ほ座λ(ラムダ)星
- ほ座κ(カッパ)星
ほ座γ(ガンマ)星
ほ座γ(ガンマ)星は
ほ座の中でもっとも明るい恒星の1.83等星です。
アラビア語でスハイル・アル・ムリフ(Suhail al-Muhlif)と呼ばれたり、レゴール(Regor)と呼ばれることもありますが正式な固有名はありません。
ほ座δ(デルタ)星
ほ座δ(デルタ)星は
ほ座の中で2番目に明るい恒星で1.95等星です。
固有名をAlsephinaといい、
アラビア語で「船」を意味する
السفينة (al-safinah) に由来します。
Alsephinaをほ座δ(デルタ)星の固有名として
正式に承認したのは2017年9月5日です。
ほ座λ(ラムダ)星
ほ座λ(ラムダ)星は
ほ座の中で3番目に明るい恒星で2.21等星です。
固有名をスハイル (Suhail)といい、
アラビア語で「明瞭なもの」を意味します。
スハイル (Suhail)を
ほ座λ(ラムダ)星の固有名として
正式に承認されたのは2016年8月21日です。
ほ座κ(カッパ)星
ほ座κ(カッパ)星は2.47等星で
ほ座のなかでは一番暗い2等星です。
固有名をマルケブ(Markeb)といい、
アラビア語で「乗り物」を意味する
markabに由来します。
マルケブ(Markeb)を
ほ座κ(カッパ)星の固有名として
正式に承認されたのは2017年9月5日です。
しかし、
マルケブ(Markeb)の名は
ペガスス座α星と同じ固有名で
ほ座κ(カッパ)星よりも先の2016年6月30日に承認されています。
ほ座の神話について
ほ座は18世紀頃に
新しく設定された星座なため、
神話や伝説などは伝わっていません。
しかし、
もとはアルゴ座であったため、
アルゴ座についてのギリシャ神話では伝わっています。
ほ座にまつわる神話の内容
ほ座になる前のアルゴ座は
ギリシア神話の中の
「アルゴ遠征隊の冒険物語」に登場します。
イオルコス国の王子イアソンが
国を乗っ取った叔父ペリアドに要求されて
コルキス国にある金色の羊の毛皮を取りに行くという物語です。
イアソンは
王位を継ぐために目的を果たそうと
「アルゴ号」という大きな船をつくります。
この船こそが「アルゴ座」であり、
船の帆がほ座のモデルとなりました。
やがて船が完成し、
50人もの勇敢な遠征隊を乗せて
冒険の旅に出たとギリシア神話で語られています。