くじゃく座ってどんな星座?【神話も紹介】
くじゃく座ってどんな星座?
この記事では
くじゃく座がどういう星なのか、
また神話についても
詳しく紹介していきます。
くじゃく座ってどんな星座?【くじゃく座の概要】
くじゃく座は南天の星座であるため
南半球でしか見られないと思われていますが、
日本では九州の熊本辺りから
南に位置する地域であれば
その一部を見ることができます。
星座絵では
孔雀の華やかで美しい羽根が描かれ、
全体としては割りと大きい星座になります。
天の川の中心にあるいて座から
ずっと南方にある星座で、
みなみのさんかく座の下辺りを探してみると
比較的見つけやすいでしょう。
- 名称:くじゃく
- 学名: Pavo
- 略 符: Pav
- 概略位置 :赤経・19h10m / 赤緯・-65°
- 概略面積 : 378平方度
- 20時南中:9月5日
- 南中高度: 約-11°
- 主な季節:南天
- 肉眼星数:約80個
- 設定者:バイエル
くじゃく座を構成する星について
くじゃく座を構成する星は
2等星が1つあるだけで
あとは暗い星ばかりの目立たない星座です。
その2等星が
くじゃく座α(アルファ)星です。
他にくじゃく座には、
球状星団のNGC 6752があります。
この星団は肉眼でも見ることができ、
全天の中でも3番目に明るい球状星団と言われています。
くじゃく座α(アルファ)星
くじゃく座α(アルファ)星は
くじゃく座で最も明るい恒星の2等星です。
青白く輝く星で、
星座絵だと孔雀の頭に位置します。
くじゃく座α(アルファ)星の固有名を
ピーコック(Peacock)といい、
英語で「オスの孔雀」を意味します。
天測航法でよく用いられる57の恒星のうち、
この恒星とりゅうこつ座ε星の2個のみが
固有名を持っていなかったため、
1930年代にイギリス空軍機用の
天測暦が作成された際に名付けられたとされています。
ピーコック(Peacock)が
くじゃく座α(アルファ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年7月20です。
くじゃく座の神話について
くじゃく座は
16世紀以降に作られた新しい星座であるため、
神話や伝説などは伝わっていません。
くじゃく座は、
ペーテル・ケイザーと
フレデリック・デ・ハウトマン
この2人が観測を記録し、
その記録をもとにペトルス・プランシウスが
1597年に地球儀に残したものが最初であるとされています。
その後1603年、
ドイツ天文学者のヨハン・バイエルが
星図ウラノメトリアに掲載したことで
くじゃく座は世に知られるようになりました。
このくじゃく座の元となった孔雀は、
インドや中国南部が原産地の色鮮やかな鳥です。
15世紀の大航海時代に、
富を求めてやってきたヨーロッパの商人達が
この孔雀を母国に持ち帰り、
その後ヨーロッパでは珍重されるようになりました。
そうした貴重で鮮やかな孔雀を
星座として例えることはごく自然なことといえるでしょう。