土星の衛星「プロメテウス」とは?【簡単にわかりやすく解説】
土星の衛星「プロメテウス」とは、どんな衛星なのか?
土星の衛星「プロメテウス」について
なるべくわかりやすく解説していきます。
土星の衛星「プロメテウス」とは?【プロメテウスの概要】
土星は少なくとも62個の衛星を持ち、
そのうち53個には正式な名称がつけられています。
「プロメテウス」はそのうちのひとつで土星の第16衛星です。
プロメテウスの表面には尾根や谷があり、
直径 20 km ほどの衝突クレーターが複数個みられます。
特徴としては細長い形状をしており、
非常に多孔質な氷で出来た天体だと考えられています。
またプロメテウスは
土星の環#F環内縁の羊飼い衛星でもあります。
羊飼い衛星とは
その衛星の重力作用により、
惑星の環の崩壊を防ぐ影響を与え
維持する働きがある衛星のことを指します。
よって、プロメテウスがあることで
土星の環の一部を支えているということです。
- 名称:プロメテウス(Saturn XVI Prometheus)
- 別名:Saturn XVI
- 分類:土星の衛星
- 軌道長半径 (a) :139,380±10 km
土星の衛星「プロメテウス」は、いつ、誰が発見した?
土星の衛星「プロメテウス」は
1980年10月にNASAの無人宇宙探査機
ボイジャー1号によって撮影した写真から発見されました。
発見者は
ブラッドフォード・A・スミスが率いる
ボイジャーの撮像チームです。
このとき、
S/1980 S 27 という仮符号が与えられました。
また、同じときに
同じく土星の衛星であるパンドラも発見されています。
土星の衛星「プロメテウス」の名前の由来
プロメテウスは1986年1月3日に命名されました。
名前の由来は
ギリシャ神話に登場する巨人
「プロメーテウス」にちなんで名付けられました。
プロメテウスの名は
「先見の明の持主」を意味し、
ギリシャ神話のプロメーテウスも
その名の通り非常に知恵者であったとされています。
しかし、プロメテウスは
天上の火を盗み人間に与えたことで、
ゼウスの怒りをかってしまいます。
そして、その罰として岩に鎖で縛られ、
鷲に肝臓をついばまれるという戒めに遭います。
ゼウスの許しがない限り、
不死の体を持ったプロメテウスは
永遠にこの苦しみが続くことに。
その後ゼウスの息子ヘラクレスによって助けられ、
ゼウスの許しを得たとギリシャ物語で伝えられています。
土星の衛星「プロメテウス」は
Saturn XVI という確定番号も与えられています。
※Saturn(サターン)とは英語で土星を意味します。