ケンタウルス座ってどんな星座？【神話も紹介】

ケンタウルス座ってどんな星座？

 

 

この記事では
ケンタウルス座がどういう星なのか、
また神話についても
詳しく紹介していきます。

ケンタウルス座ってどんな星座？【ケンタウルス座の概要】

ケンタウルス座は
古代ギリシア時代に設定された星座ですが、
紀元前5000年頃の古代メソポタミアには
既に知られていた最も古い星座のひとつです。

トレミーの48星座に選ばれ、
南天の明るい星座として有名です。

 

春の南の夜空で見頃を迎え
およそ5～8月の間で見ることができますが、
日本からではほとんどの地域で
星座の半分程度しか見ることができません。

星座全体が見えるのは
沖縄県の一部や小笠原諸島などの限られた地域になります。

 

南半球からでは頭上高く上り、
一際目立つ華やかな星として注目を浴びることの多い星座です。

ケンタウルス座を構成する星について

ケンタウルス座を構成する星は
全天21ある1等星が2つも存在します。

また、
2等星も4つあるため全体的に明るく、
星座自体も大きいため見つけやすい星座でしょう。

 

そのケンタウルス座の1等星にあたる2つの恒星は以下の通りです。

• ケンタウルス座α(アルファ)星
• ケンタウルス座β(ベータ)星

 

ケンタウルス座α(アルファ)星

ケンタウルス座α(アルファ)星は三重連星で、

• ケンタウルス座α星A
• ケンタウルス座α星B
• ケンタウルス座α星C

この3つの星から成り立っています。

 

この3つの恒星には
それぞれ正式な固有名が付けられており、
α星Aには
「リギル・ケンタウルス(Rigil Kentaurus) 」、
α星Bには
「トリマン(Toliman)」、
α星Cには
「プロキシマ・ケンタウリ(Proxima Centauri)」と名付けられました。

 

日本ではケンタウルス座α星のことを
「アルファケンタウリ」と呼ぶこともあります。

全天21ある1等星の中では3番目に明るい恒星です。

 

ケンタウルス座β(ベータ)星

ケンタウルス座β(ベータ)星は
ケンタウルス座の中で2番目に明るく0.6等星です。

 

固有名をハダル(Hadar)といい、
アラビア語の
حضار (Ḥaḍar) から由来する言葉ですが
正確な意味は伝わっていません。

2016年8月21日には
正式な固有名として承認されました。

 

また、
別名としてアゲナ (Agena)がありますが、
これはギリシャ文字のアルファ (Α) と
ラテン語で「ひざ」を意味する gena に由来すると伝わっています。

 

ケンタウルス座の神話について

ケンタウルス座は
古代ギリシア時代に作られた星座で、
いくつかの伝説や神話が伝わっています。

 

ケンタウルス座のモデルは
ギリシア神話に登場する半人半馬の怪物です。

神話では
ギリシャのテッサリア地方の山地に住むとされ
狩猟が上手く誇りの高い種族だといわれています。

 

ケンタウルス座の形のモデルとなった神話の内容

ケンタウロス座は
英雄ヘルクレスの冒険を助けた
ケンタウロス族のフォローがモデルだとされています。

 

野蛮な者が多いケンタウルス族の中で、
フォローは穏やかな性格を持つ立派な馬人でした。

 

あるとき、
ヘラクレスと仲良くなったフォローは
酒の席を設けて
ヘラクレスを招きいれるのですが、
酒の臭いをかぎつけて他の馬人が集まってきました。

 

この酒というのが
ケンタウルス族みんなのものであったため、
馬人たちは怒り出してヘラクレスに襲いかかります。

 

そこでヘラクレスはとっさに
ヒドラの毒を塗った矢を打ち放ち、
馬人たちを追い散らしてしまいました。

 

その落ちていた矢を
フォローが自分の足の上に誤って落としまい、
毒が全身へと回って息絶えてしまいました。

 

大神ゼウスは
立派な心を持つ馬人フォローの死を惜しんで
天に上げてケンタウルス座にしたと言い伝えられています。