おおぐま座ってどんな星座?【神話も紹介】
おおぐま座ってどんな星座?
この記事では
おおぐま座がどういう星なのか、
また神話についても
詳しく紹介していきます。
おおぐま座ってどんな星座?【おおぐま座の概要】
おおぐま座は
紀元前1200年頃には既に誕生していたとされる
北天の星座で、
トレミーの48星座のひとつです。
全天88個ある星座の中では
3番目に大きい星座として知られています。
おおぐま座の一部である
腰から尻尾にあたる7つの星は
日本では北斗七星と呼ばれており、
さまざまな文明で
ひしゃくやスプーンに見立てられています。
国内ではほぼ一年を通して
見ることのできる星座ではありますが
春の星座として挙げられます。
- 名称:おおぐま
- 学名: Ursa Major
- 略 符:UMa
- 概略位置 :赤経・11h00m / 赤緯・+58°
- 概略面積 : 1,280平方度
- 20時南中: 5月3日
- 南中高度:約北74°
- 主な季節:春
- 肉眼星数:約210個
- 設定者:プトレマイオス
おおぐま座を構成する星について【北斗七星について】
おおぐま座の目印となっている北斗七星には
7つのうちの6つが2等星であり、
残り1つは3等星で構成されています。
その他のおおぐまの胴体などを構成する星は
全て3等星以下で形作られています。
その北斗七星と呼ばれる星は
以下の7つの星からできています。
- おおぐま座α(アルファ)星
- おおぐま座β(ベータ)星
- おおぐま座γ(ガンマ)星
- おおぐま座δ(デルタ)星
- おおぐま座ε(イプシロン)星
- おおぐま座ζ(ゼータ)星
- おおぐま座η(エータ)星
おおぐま座α(アルファ)星
おおぐま座α(アルファ)星は
固有名をドゥーベ (Dubhe)と呼び、
アラビア語で「熊」を意味するal-dubb に
由来しています。
ドゥーベ (Dubhe)が
おおぐま座α(アルファ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年6月30日です。
おおぐま座β(ベータ)星
おおぐま座β(ベータ)星は
固有名をメラク (Merak)と呼び、
アラビア語で「大熊の腰」を意味する
marāqq al-dubb al-akbar に由来しています。
メラク (Merak)が
おおぐま座β(ベータ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年6月30日です。
おおぐま座γ(ガンマ)星
おおぐま座γ(ガンマ)星は
固有名をフェクダ(Phecda)と呼び、
アラビア語で「大熊の腿」を意味する
fakhidh al-dubb al-akbar に由来しています。
フェクダ(Phecda)が
おおぐま座γ(ガンマ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年6月30日です。
おおぐま座δ(デルタ)星
おおぐま座δ(デルタ)星は
北斗七星の中で唯一の3等星です。
固有名をメグレズ (Megrez)と呼び、
アラビア語で「大熊の(尾の)根元」を意味する
maghriz al-dubb al-akbar が由来となっています。
メグレズ (Megrez)が
おおぐま座δ(デルタ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年6月30日です。
おおぐま座ε(イプシロン)星
おおぐま座ε(イプシロン)星は
固有名をアリオト(Alioth)と呼びます。
アリオト(Alioth)の由来には諸説あり、
アラビア語で「尾」を意味する
al-ayyūqが語源だという説や
「黒い馬 (または牛) 」を意味する
al-jaun が転訛したものという説があります。
アリオト(Alioth)が
おおぐま座ε(イプシロン)星の固有名として
正式に承認された日は2016年6月30日です。
おおぐま座ζ(ゼータ)星
おおぐま座ζ(ゼータ)星は
固有名をミザール( Mizar)と呼び、
アラビア語の ميزر mīzar に由来しています。
元々はおおぐま座β(ベータ)星に使われていた
mīraq (メラク)という名前の綴りを変えて、
中世後期から誤ってζ(ゼータ)星に
使われるようになったと考えられています。
ミザール( Mizar)が
おおぐま座ζ(ゼータ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年6月30日です。
おおぐま座η(エータ)星
おおぐま座η(エータ)星は
固有名をアルカイド(Alkaid)と呼び、
アラビア語の「先頭(の娘)」を意味する
al-qāʾid が語源であるとされています。
アルカイド(Alkaid)が
おおぐま座η(エータ)星の固有名として
正式に承認された日は2016年6月30日です。
おおぐま座の神話について
おおぐま座はギリシア神話の中でも諸説ありますが
モデルになっているのは
森の妖精カリストだと伝えられています。
カリストは一生子供は生まないと
女神アルテミスに誓いをたてましたが、
大神ゼウスとの間に
アルカスという男の子をもうけてしまいます。
ゼウスの妻ヘラの嫉妬心と怒りは治まらず、
また
アルテミスとの誓いを破った罰として
追放されたカリストは
熊の姿へと呪いをかけられてしまいました。
その姿を恥じたカリストは
ひとり深い森の中へと
身を隠して暮らしていくようになります。
その後、何十年も過ぎたある日
狩人になったアルカスは
森の中で大熊に出会いますが、
この大熊こそが母のカリストでした。
カリストはアルカスと出会い
すぐに息子だと気がつき
嬉しさのあまり抱きつこうとしましたが、
その大熊が自分の母親だとは知らないアルカスは
襲われると思いとっさに矢を放とうと
大熊の心臓を狙おうとしました。
この様子を天から見ていた大神ゼウスは
ふたりを哀れに思い、
矢を射る前に親子共々天に上げ、
母親カリストをおおぐま座に、
息子アルカスをうしかい座にしたというお話です。